歴史

大溝祭の起源は、大溝藩に入封した分部光信が、前任地である伊勢上野(三重県)の曳山祭りを移したものと伝えられています。現在の曳山は江戸時代後期のものと思われますが、江戸時代中期には行われていたようです。

祭りが始まった頃は今のような立派なものでなく、享保5年(1720)の記録に「すすき山出す」と出ているように、「すすき」や「松」を飾ってそれを担ぎ回した素朴なものでした。

そして時が経つに従って、能や浄瑠璃などの伝統芸能から取り入れた人形を飾った時代や、「にわか」という即席の芝居を披露した時期もありました。

5基の曳山は、もともと白木造りでしたが、明治39年(1906)頃に金箔や漆塗りが施され、今のような豪華な曳山となりました。