白鬚神社
161号線、明神崎(白鬚浜)を大津方向(南)に回ると視界が広がり、間も無く朱塗りの鳥居が見えてくる。鳥居の手前に汽船の乗り場の棧橋(船着場)であった残り杭があり、遠景に比良の連峰、湖東、湖南の山々が見える。11月の頃になると「浮島現象」が見られ、三上山、びわこ大橋の景色は夢の世界のようである。古く、西近江路は白鬚神社の社殿と鳥居の間を通り、江若鉄道の廃線(昭和44年)までは、161号線、江若鉄道は鳥居に接し、湖岸に沿って鵜川へ延びていた。
白鬚神社の祭神は、比良明神、即ち猿田彦神が祭られ、古くから長命、航安、農耕の神として信仰も厚く、その末社も多く、祭りに繰り出す露店も有名である。
「神社の屋根は入母屋造の本殿と拝殿が棟で結ばれた特異なもので、特に檜皮葺は美しく、桃山時代(1603)に十才であった豊臣秀頼の命で再建されたという建物に興味が持たれる。