近江高島
大溝の水辺さんぽ

乙女ヶ池

近江高島駅前、高島病院へ入らず右の小道(湖西線に沿う道、旧西近江路)を辿ると左に大きな池(乙女ヶ池)と、その前に集落が見えてくる。乙女ヶ池の周囲は約一、八五〇皿、面積約一二三、六〇mと言われ、古く洞海、鬼江など言われていたそうである。この池には大きな鯉や鮒、鯰、特にダブガイ(イケチョウガイ)が生息し、淡水真珠の養殖が昭和の始めになされていた。

また、梅雨時期になると周囲の葦原に置かれるタツベ(竹製、円形長縦の漁具)が並び、鮒や鯉が多く獲れる。昭和三十年前後では、打下の人々は個々にタブネ(和船)を所有し、向かい(山の手)の田圃へ稲や馬屋肥など満載にして男女を問わず、この乙女ヶ池に櫓を漕ぎ往来していたと伝えられる。

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